今週のコラム 「『盤石の財務基盤』を次世代へと繋ぐ」 [2020年3月19日号] 日本語なのに聴き取れません・・・。

先日、
 地元静岡の病院に行った時のことです。

用件は、精密検査。
 年初に受けた人間ドックの結果で、
 「白血球の数が通常よりも異常に多い」
 という判定を受けての精密検査でした。

内心ドキドキの状態で、
 病院に入って行きました。

そこの受付の女性が、
 僕に紙を渡しながら、
 何やら言ったのです。

(受付女性)
 「◎$♪×△¥●&?#$!」

(僕)
 「えっ?何ですか?」
  (何言ってるのか、全然分からない)

(受付女性)
 「◎$♪ 血圧! ×△¥● 体重!&?#$!」

(僕)
 「えっ?もう一度、言ってもらえます?」
  (血圧?体重?
  それだけじゃなさそうだ。
  それ以外にも何か言ってるぞ。)

(受付女性)
 「突き当たりの右側にある血圧計で、
  血圧を測ってこのカードに
  記録してください。
  次に、血圧計の向こうにある体重計で
  体重を測って、
  このカードに記録してください。
  その後、こちらに持ってきてください。」

(僕)「はぁ、そうなんですね。分かりました!」
   (そういう事を言ってたんだ!
    マジに聞き取れなかった(笑))

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専門家であればあるほど、
 専門用語を使わずに、
 相手に分かってもらうことに
 気を遣うべし。

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もちろん、
 僕も専門家の一人です。
 財務基盤を厚くする専門家です。

経営者の皆さんとお話をする時、
 例えば、こんな言葉を
 ついつい使ってしまいます。

「資金調達」
 とか、

「借入金の返済原資」
 とか、

「損益分岐点売上高」
 とか、

あげたらキリがありません。

もちろん、
 お分かりになる経営者もいらっしゃいます。

でも、
 キョトンとした顔つきをされる経営者も
 いらっしゃいます。

 そんな時、僕は、

「あーっ、いかんいかん。
  やっちまった。
  こりゃ、ご理解いただけてないわ。」

と反省し、言い直します。

 本来であれば、

「資金調達」
 ではなく、
 「お金を借りる」

「借入金の返済原資」
 ではなく、
 「借入金を返すためのお金」

「損益分岐点売上高」
 ではなく、
 「すべての経費を
  支払って収支トントンになる売上高」

という表現を選ぶべきなのです。

 専門家病とは、
 よく言ったものです。

専門家でも、
 特に中途半端な専門家ほど
 専門用語を連発して、
 相手を平伏させようとしがちです。

でも、
 そんなことは、何の効果ももたらしません。

なぜなら、
 相手は素人なので、
 こちらが専門用語を連発すればするほど、

相手は、
 理解不能に陥るだけでなく、
 こちらとの距離を広げるだけですから。

相手を小学生だと思って、
 「理解していただくまで、
  平易な表現に終始する」
 ことが必要です。

 財務という、
 会社の存続を左右する超重要なテーマを
 経営者にお伝えするのであれば、
 尚更です。

僕が、病院受付で聴いた
 「◎$♪×△¥●&?#$!」
 には、くれぐれもならないように(笑)

ちなみに、
 精密検査結果は、問題なしでした。

理由は、
 人間ドックの数日前に風邪気味だったので、
 身体が風邪菌を退治するために、
 自然治癒的に、
 白血球が勝手に増えただけのこと、
 とのことでした。

 先生曰く、
 「今日の白血球の数は正常でした。
  人間の身体ってすごいですね!」
 ですと。

 まあ、
 めでたしめでたし、ということで。

 

 

今日も最後までお読みいただき、
 ありがとうございました。

 

 次回もまた当コラムでお会いできる
 のを楽しみにしています!