今週のコラム 「『盤石の財務基盤』を次世代へと繋ぐ」 [2020年4月25日号] 見えない不安を見える不安に変える

経営者は常に不安を抱えています。

どんな不安でしょうか?

 「売上が先月並みに
 獲得できるだろうか。」

それもあるでしょう。

「期待をかけている若手社員が
 辞めないだろうか?」

それもあるでしょう。

しかし、
 これとは次元の違う不安があります。

 それは、
 資金繰りに関する不安です。

具体的には、

「今月末の支払いを終えた後、
 資金はどれだけ残っているだろうか?」

「3ヶ月後、6ヶ月後、
 資金はどれだけ残っているだろうか?」

という不安です。

 資金が尽きたら、
 事業は継続できません。

いわゆる「資金ショート」です。

これだけは待ってくれません。

 世の中の経営者で、
 今月末の資金残高は
 把握できているとしても、

半年先までの資金残高を
 見込めている方は
 どれほどいるでしょうか?

 もし、
 見込めていないとするならば、

半年先までの
 資金の出と入りが
 見えていないのです。

これを「どんぶり勘定」と言います。

これでは、
 資金が、
 来月からいついくら減って、
 いついくらショートするのかが、
 全く見当もつきません。

つまり、「見えない不安」です。

逆に、

半年先までの
 資金の出と入りが
 見えている場合、

資金が、
 来月からいついくら減って、
 いついくらショートするのかが、
 高い精度で見込むことができます。

 資金が減ることに
 不安は付きまといますが、
 招待がハッキリ分かっています。

その不安は、
 「見える不安」です。

不安が見えていれば、
 いつ、どんな打ち手を打てば、
 資金繰りがどれだけ改善するのか、
 目標が明確になります。

つまり、
 見える不安に対しては、
 対応が可能なのです。

不安が、
 見えているのか、
 見えていないのか、

では、
 そこには雲泥の差がある
 ということが
 お分かりいただけたでしょうか?

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夜道を
 目をつぶっては
 歩けないでしょう。

それは、怖いからです。

一方で、

目を開けてなら、
 歩けます。

薄ぼんやりでも、
 見えるからです。

ならば、
 不安も同じです。

全ての不安が
 見えるようになったら、
 どれだけ気持ちが楽になることか。

「見えない不安」を一つでも多く、
 「見える不安」へと変えていきましょう。

 

今日も最後までお読みいただき、

ありがとうございました。

 

 次回もまた当コラムでお会いできる
 のを楽しみにしています!