今週のコラム 「『盤石の財務基盤』を次世代へと繋ぐ」 [2020年1月25日号] 守りたければ守るのをやめる!

いきなりですが、
僕の地元ネタからお話しさせていただきます(笑)。

ご存知ですよね?

熱海。

東西に長い静岡県の西部に位置する観光地です。

分かり易くいうと、
伊豆半島の根元に位置する昔ながらの温泉街。

僕も小さい頃、
家族旅行で
連れて行ってもらったことがあります。

当時は、
小学校に上がる前なので
記憶はほぼありませんが、
母親から何度も話を聞いたり写真を見せられて、
知っている程度です。

昔は栄えていましたよ。

でも、大変だったんですよ!
バブル崩壊後は。

ご多聞にもれず、です。

大昔は
僕らのような家族旅行、
もしくは社員旅行にとっての
絶好の観光スポットだったんですよ。

でもやがて、バブル崩壊を境に、
マンネリ化の象徴のようになり、
客足は離れて衰退の一途。

それこそ、かつて賑わっていた街が、
寂れていく典型的なパターンだったんです。

それが、
見事生まれ変わったんですよ。

わずか、
ここ数年のうちに!

仕掛け人は、
市役所の職員さん、
東京からUターンした若者、などの
何人かのキーマンがいます。

彼らには、
守りたいモノものがありました。

そして、守るために、
守るのをやめたモノもありました。

今日は、
そのことに絡めてお話ししたいと思います。


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熱海V字復活の仕掛け人のまず一人目。

彼は熱海市役所の方です。
彼がやったことは、
熱海が映画のロケ地に使ってもらえるように、
映画製作関係者を誘致したことです。
その作品を観た人たちの間に、
「熱海」が強烈にインプットされました。
彼らの中には、
熱海なんか気にかけたこともなかった人も
大勢いたはずです。
けど、
圧倒的な認知度を獲得することに成功したのです。
見事なマーケティング戦略です。

仕掛け人の二人目。

彼は熱海生まれ熱海育ちですが、
東京からのUターン組として、
生まれ故郷の荒廃ぶりに愕然としたそうです。
まず彼が取り組んだのは、
熱海が観光客よりも、
まず地元の人たちに愛される場所になることに
全力を注ぎました。
そして、
それまでは考えられなかった
いくつものイベントを立ち上げました。
マルシェや、
乾物屋と土産物店のコラボを
実現させたり、
とにかく既成概念を取り払ったのです。

今や
日本中から大勢の人たちが、
熱海目がけて押し寄せてきています。

かつての荒廃ぶりが嘘のようです。

さて、
彼らが「守ろうとしたモノ」は
何だったのでしょうか?

それは、
熱海という場所が本来持っている
「魂」ではないでしょうか?

そして、
彼らが「守るのをやめたモノ」は
何だったのでしょうか?

それは、
熱海に巣食っていた
「既成概念、固定観念」ではないでしょうか?

今や日本中で、
業績が伸び悩み、
自社の行く末に苦慮されている経営者は
多いと思います。

状況を
あっという間に打開するウルトラCが
すぐに見つかるようなことはありません。

その上で、
企業として、守るべきは何でしょうか?
企業として、守るのをやめるべきは何でしょうか?

改めて、向き合ってみたらいかがでしょうか?

 

今日も最後までお読みいただき、

 ありがとうございました。
 次回もまた当コラムでお会いできる
 のを楽しみにしています!