今週のコラム 「『盤石の財務基盤』を次世代へと繋ぐ」 [2020年3月1号] これ旨いから皆んなで食べようぜ!

日本の文化でもある、お裾分けの精神。

「これ頂き物だから、お裾分けね!」
 とか、

「田舎から送ってきたこの野菜、
 すごく美味しいから、どうぞ食べて!」
 とか。

たまたま採り上げた例が食べ物ですが、
 食べ物だからこそ、

良いものは皆で分かち合う、

という精神が
 分かりやすく伝わりますよね。

この、お裾分けの精神。

そもそも、分け与えようとしている人が、
 他の人よりも、
 より満たされていることが必要です。

でないと、分け与えることはできません。

分け与えたい量が大きいほど、
 分け与えたい対象が広いほど、

分け与えようとする人は、
 分け与えたい人たちよりも、
 少しだけ満たされている必要がある。

そうでなければ、
 分け与える行為そのものが
 続けられなくなりますからね。

 今日はこのことに絡めて、お話しします。

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 最近、
 とみに注目を集めているSDGs。

国連が決めた、
 持続可能性にかかる
 17個のゴールの集まりを、
 総称してSDGsと呼んでいるわけです。

「貧困をなくそう」
 とか、

「飢餓をゼロに」
 とか、

「気候変動に具体的な対策を」
 とか、

いくつものゴールを掲げています。

 僕はその中で、
 「働きがいも、経済成長も」
 というゴールに着目しています。

 つまり、

「社員の個を尊重しつつ、
  働きがいをも追求しつつ、
  企業はガンガン稼ぐべし!」

という目標です。

 ところで、
 全人類規模で、
 すぐにでも着手しなければ
 ならないテーマは、

「地球気候変動の悪化阻止」です。

 しかし、こればっかりは、
 ボランティア精神だけでは
 どうにもならない。

 人類が18世紀半ばに起こした
 産業革命以来、何百年にも亘り、

お金と時間をかけて
 産み出してきた人工物を
 処分するためには、

同じように、
 お金と時間をかけていかなければ
 ならないのが、明らかだからです。

技術力を可能な限り高めて、
 時間を短縮化することも
 不可欠ですが。

 何を言いたいのかというと、

僕らが済む環境を、
 昔の自然豊かな環境に
 少しでも近づけるためには、
 お金がかかる。

そのためには、
 企業がビジネスの力を使って、
 それを達成していく必要がある。

そのためには、
 企業は大いに稼ぐ必要がある。

つまり、
 SDGs推進と、
 企業の利益拡大は、
 相容れないようで、
 実はまったく矛盾しないのです。

むしろ、
 密接に結びついているのでは
 ないでしょうか?

環境に配慮した商品提供を目指す企業は、
 それにより大いに稼いで、
 大いに地球環境の改善に、
 貢献していっていただきたい。

冒頭紹介した、
 お裾分けできるくらいの力を
 世界中の一定比率の企業が持つことにより、

貧困解消、飢餓解消、
 その他諸々のSDGの達成に
 必ず繋がっていきます。

そうした動きを先ずは日本企業から
 盛り上げていきたいと
 切に願っています。

 

今日も最後までお読みいただき、
 ありがとうございました。

 次回もまた当コラムでお会いできる
 のを楽しみにしています!