今週のコラム 「『盤石の財務基盤』を次世代へと繋ぐ」 [2020年4月4日号] 縄文杉のようにどっしりと

昨日、やってしまいました。

 

何をやらかしたかというと、

 

息子が今月から
 金沢で一人暮らしをするための応援で、
 カミさんと金沢まで行った帰りのことです。

 金沢から名古屋まで特急「しらさぎ」に乗り、
 名古屋で新幹線に乗り換えて一路静岡まで、
 という行程でした。

 名古屋で乗り換えだったので、
 僕はカミさんにキャリングケースを預けて、
 お手洗いに行きました。

 

戻ってきて、まだ時間があったので、
 ガラガラの待合室に行き、

 「さて、缶コーヒーでも買おうか」と
 財布をカバンから取ろうとした時です。

 ン?
 アレ?

 

財布がない!

 

というか、

 

その財布を入れていたカバンがない!!

 

そうです。

 

僕が持っていた荷物は、
 キャリングケースのほかに、

ビジネスバッグがあったのです。

 

そのビジネスバッグが、周りを見回しても
 どこにもないのです。

 人間不は思議な生き物です。
 窮地に追い込まれると、
 脳が異常な速さで動くんですね。

 

 キュンキュンキューーン!

 

 脳が異常な速さで回転して、
 僕のさっきまでの行動を
 映像で蘇らせてくれます。

 そうです!

 

お手洗いです!

 僕は、お手洗いに行く時、
 カミさんに預けたのはキャリングケースだけで、
 ビジネスバッグは肩に掛けたままだったのです。

 

そして、お手洗いに入った時は、
 目の前の棚に置いたのです。

 

そこまでは、鮮明に映像が蘇りました。
 でも、記憶はそこまでです。

 僕は、全速力でお手洗いに駆け込みました。
 でも、どこを探しても、
 僕のビジネスバッグはありません。

 今度は、全速力で改札脇の
 駅員さんの所に駆け寄り聞きました。

 

「カバンの落し物は届いていますか?」と。

 

駅員さんは、若い男性でしたが、
 非常に落ち着いた物腰で、

 

「分かりました。
  確認しますので、
  少々お待ちください。」

 

と僕に告げると、
 どこかに電話を掛けていました。

 「まだ、落とし物としては
  届けられていないようです。」

 

「乗り換えですよね。
  お乗り換えはXX時XX分のこだまですね?」

 

「まだ少しお時間がありますので、
  この先の遺失物センターにいただき、
  確認してみてください。
  届けられている可能性がありますので。」

 

「あっ、お客様!
  あのカバンではないですか?」

 

 駅員さんが指さす先を見ると、

 駅構内のパトロールをしている駅員さんが
 僕のカバンらしきカバンを抱えて
 歩いているではありませんか。

 

僕は、思わず駆け寄って、
 そのカバンをのぞき込みました。

 紛れもなく僕のでした。

 僕はそのパトロール駅員さんに
 事情を説明して、

 

確かに僕のカバンであることを
 確認してもらい、
 無事にカバンを受け取りました。

 

僕がお手洗いに行って
 ものの3分くらいの間の出来事です。

 僕のカバンは不審物と見なされて
 運ばれていたようです。

 カミさんと二人で、
 ホッと安堵しました。

 

息子を金沢に残してきた矢先に、
 親の僕が大ポカをやっちまったか!と
 本気で焦りました。

 それにしても、
 対応してくれた若い駅員さん、

 

僕のビジネスバッグが見つかるか
 どうかなど分かる訳がないのに、

 

その物腰は、何となくですが、
 安心感を感じさせてくれるものでした。

 本人は意識などしてないと思いますが、

 

目の前の焦っている人を
 理屈抜きで安心させられる
 雰囲気を持っていました。

 そんな縄文杉のように
 どっしりとした人に
 自分もなりたい。

 

と感じ入った出来事でした。

 「ヒヤッとさせるのは、
  これくらいにしといてよ。」

 

カミさんがポツリと一言つぶやきました。

 

グサリ(笑)

 

 他にも、今回の金沢夫婦旅では、
 いろいろと話のネタが生まれました。

 機会があれば、またお話しします。

 

今日も最後までお読みいただき、

ありがとうございました。

 

 次回もまた当コラムでお会いできる
 のを楽しみにしています!