今週のコラム 「『盤石の財務基盤』を次世代へと繋ぐ」 [2020年9月1日号] 無敵のアリになれ

おはようございます。村上です。

今日もこのコラムをご覧いただき、
 ありがとうございます。

連日、新聞の経済面を賑わしているのは、
「新型コロナの影響で
 どれだけ企業業績が打撃を受けたか」
 的な記事です。

3月決算が大多数を占める上場会社の
 第一四半期(4月~6月)決算が
 ほぼ出そろった今だからこそ、
 更に企業業績の悲惨さが際立っている
 とも言えます。

上場会社に限らず、中小企業も、
 例外なくコロナの影響を受けています。

ここで、ちょっと考えてみてください。

コロナの影響を受けているとしても、
 その影響の受け方というものは、
 ざっくり4つに分けられると考えています。

コロナ前の経営者が、
 アリだったか、
 キリギリスだったか、
 に例えますね。

そうです。
 イソップ寓話の「アリとキリギリス」です。

アリはどんな時も淡々と食料を貯めこんで、
 決して派手なことはしません。

見ていてハラハラしないので、
 面白みがないかも知れませんが、
 安定感抜群です。

一方でキリギリスは、
 アリの真逆のキャラクターです。

だから、イケイケドンドン。
 宵越しの金は残さないゾとばかりに、
 この世の春を謳歌し、食糧庫はいつも空。

では、グループ分けしましょう。

【Aグループ】
 アリ×コロナの影響を受けない

【Bグループ】
 アリ×コロナの影響を受けた

【Cグループ】
 キリギリス×コロナの影響を受けない

【Dグループ】
 キリギリス×コロナの影響を受けた
 

まずはAグループ。
 これは、日頃の「在り方」が堅実なため、
 内部留保を何年間も積み上げてきていて、
 自己資本は充実しまくり。

たとえば、自己資本比率は80%を
 はるか上回っている財務基盤が盤石な企業。

しかも、業種的にコロナの影響を受けない
 と来たら、マラソンレースに例えると、
 アリのくせに、ふと気が付いたら、
 周りに誰もいない、
 後続集団もいない、と言った状態。

次はBグループ。
 Aと同じく、堅実な経営を続けてきた
 おかげで、自己資本は超盤石。
 しかし、惜しむらくは、コロナの影響を
 まともに受けてしまう業種だったこと。

かと言って、超盤石な自己資本のおかげで、
 売上がたとえゼロが続いても、
 向こう2~3年は社員の給料くらいは
 平気で払い続けられる、と言った状態。

さあ、だんだんとヤバいグループに
 入っていきます!

Cグループ。
 これは、創業時からコロナ前まで、
 そこそこ上手く事業は回っていたので、
 利益が出れば、
 意味もなくベンツを乗り回したり、
 必要もない本社ビルを建てたり、
 必要以上の借入をして先物投資をしたり、
 まさに、経営者は我が世の春を
 謳歌してきました。

そこに、コロナが襲ってきたものの、
 幸いにも、コロナの影響を受けない業種。
 だから、急転直下、まではいかないまでも、
 その影響はかなり出ている。

なぜなら、
 無駄な固定費を多額に抱えているので、
 なにかしらの派生的な影響で、
 売上が減ろうものなら、一気にヤバくなる状態。
 別の言い方をするならば、
 いわゆる崖っぷちに立って、
「俺は全然大丈夫だ~!」と
 大声を張り上げて、
 虚勢を張っているような状態。

最後にDグループ。
 これは最悪にヤバいですよね。
 我が世の春を謳歌してきただけに、
 自己資本もかなりぜい弱。
 そこにコロナショック。
 もう風前の灯火です。

皆さんの会社は、
 この4グループのどこに該当するでしょうか?

できれば、Aは無理でも、せめてBかCには
 該当してもらいたいところです。

気付いた方はいると思いますが、
 アリになるか、キリギリスになるかは、
 経営者の選択です。
 つまり、コントロール可能な選択肢です。

しかし、
 コロナの影響を受けるか、受けないかは、
 ほぼ100%コントロールできませんよね。

ならば、
 今後取り組むべき事は二つです。

・強靭なアリを目指す。
 ・コロナの影響を受けない新規事業を作る。

たとえ、今の財務基盤が盤石だとしても、
 油断することなく、
 この二つのことに取り組むべきです。

もし、財務基盤が盤石でないのなら、
 今のうちにこの二つのことに取り組むべきです。

時間的猶予は、どこにもありません。
 ただし、一日でも早く取り組むことにより、
 未来が見えてくる可能性も十分にあります。

経営者である皆さんは、
 そこを見据えて思考を積み重ねてください。

それをやるのが今です!
 (東進の林先生みたいですが(^^)/)

 

1日経てば、資金は1日分溶けます。
 1日でも早く、
 意識変革をしてもらいたいと願っています。

 

今日も最後までお読みいただき、

ありがとうございました。

 

 次回もまた当コラムでお会いできる
 のを楽しみにしています!